ごった煮イマジネーション

140字じゃ足りないあれこれ。

老犬の話

ここのところ、毎日の茹だるような暑さで、私の自律神経はボロボロだ。

朝はぱっと起きられないし、原因不明の吐き気を催したこともあったし、脳みそもうまく回転してくれなくって、机の端にタスクがどんどん増えてゆく。

駅まで(暑い)

通勤電車(クーラーがんがんで寒い)

職場まで(暑い)

オフィス(クーラーがんがんで寒い)

朝はこう、帰りはこれの逆再生。

しかも温度差が10度以上ときたら、ダメージ大。

『暑がりさんと寒がりさんの霧ヶ峰〜♪』的な技術がもっと発達して、通勤電車でも室内でも、

手足が熱い人には冷風を、冷え切った人には風が当たらないように、

そんなエアコンが完備される世の中になれば、『にくいね!三菱!』どころか、『ばんざい!三菱!』なのに。

 

例年はここまで体調がポンコツにはならなかったはずだが、湿気も一つの要因か。

今年の梅雨は空振りに終わったが、湿気は何処かに行ってくれなくて、このままお盆に突入しそう。

外に出るだけで一瞬『うわぁ』といった気分になるむわっと感、不快指数でスカウターが壊れそうな感じ。

 

で、まぁ当然人類だけでなく、この気温には動物たちも少なからずダメージを負っているようで。

近所の車のメンテナンスショップ(なんて言えばいいんだ?)で飼われているゴールデンレトリバーが、

お店のガレージ部分でいつも寝そべって大きな舌をだらりと垂らしながらはぁはぁいっているのが、やけに気になる。

犬も熱中症になるのだろうか。

 

 ゴールデンレトリバーであるから体躯は大きいが、眼窩は窪み、頬や腹の肉は落ちて、行き場を失った皮膚が重力に逆らえず垂れている。

まさに老犬と呼ぶにふさわしい見た目をしている。

飼い主もなかなかのご老齢の男性なのだが、一度、2階の住居部分から急な階段を老犬を抱っこして降りてきた際は、

どうか段を踏み外すことがないようにと祈りを込めて見守るしかなかった。

実家のもうすぐ3歳になるねこは、こちらのことなどおかまいなしに階段を駆け上がり駆け下りるのを日常茶飯事としているが、

流石に老犬と同じく十数年の年月が経てば、1匹では階段を降りられなくなってしまうのだろうか。

 

夏は、ビールがうまい、半袖Tシャツ1枚で出かけられる、洗濯物がよく乾く、など色々と好きな部分はあるけれど、

件の老犬を見るたび、この厳しい暑さが早くどこかへ過ぎ去ってしまわないかと思う。